被害状況は、各県および消防庁や警察庁のホームページから知ることができますが、公表時期のほか、直接死と関連死の合計に行方不明のまま死亡届が受理された方を含める・含めない、または関連死を含めないなどそれぞれ公表の仕方に違いがあります。

もし、札幌が大地震に見舞われたら・・・を想定し、札幌市が公表している数字があります。犠牲者数については、厳冬期に建物内から救出されない場合「凍死」が想定されるため、夏季と冬季で数字にひらきがあります。帰宅困難者についても冬季の方が夏季よりも多く想定されています。

東日本大震災・福島第一原子力発電所事故後、北海道は独自に「ふるさとネット」という被災避難者サポート登録制度の運用を開始しました。目的は、道内に避難された方の把握を行い、避難者に対する適切な情報提供や暮らしの支援を行うためです。
その後、北海道の制度を参考に、総務省が「全国避難者情報システム」の運用を開始し、47都道府県の避難者数を取りまとめる仕組みができました。
そして、一般的に公表される「避難者数」は、復興庁が発表する「全国の避難者等の数」が用いられます。この数字は、復興庁が各都道府県に問合せ、集計したものです。このとき、回答する都道府県側で、たとえば、「(避難は継続しているが)住宅支援が終了した人」を含めるところもあれば含めないところもある、など統一されていないのが現状です。
長期化する中で、「避難」を定義づけること自体が難しくなり、「避難」という言葉自体が現状と相違していることは否めません。
また、東日本大震災以降の災害で、このような登録システムが全国的に運用されたことはありません。

仮設住宅の入居状況は、各県のホームページから知ることができます。入居者が減少したことで仮設団地が廃止・統合され、仮設住宅から仮設住宅への転居を余儀なくされる方もいます。また、仮設住宅だけではなく、「応急借上げ住宅=みなし仮設住宅」に暮らす方々もおられ、仮の住まいでの暮らしが10年目に及ぶ方の数は、合計すると約3,900人となります。
2019年の「令和元年台風第19号」は岩手、宮城、福島各県に大きな被害をもたらしましたが、この台風により、再建した家が再び被害にあい、東日本大震災で建てられた仮設住宅に再度入居せざるをえなくなった方々もおられます。※上記の数字には、台風で被災した方々の数は含まれていません。

津波による被災海岸では現在も防潮堤の建設や道路整備などが続いています。平日の日中は、ダンプカーの往来や重機が動く工事現場の音が周辺に響いています。

 

2018年9月6日、北海道胆振東部地震が起きました。前日の台風の影響もあり、地盤が緩んでいたことから、厚真町では山体崩壊がおき、札幌市では住宅地の液状化現象などにより大きな被害となりました。

札幌市の被害は局地的でした。全体としては「大規模停電」による被害が大きく取り上げられていましたが、数字で見ると札幌市の建物の損壊被害がとても多いです。北広島市も局地的に大きな被害をうけていますが、その実情が伝えられることはほとんどありません。人口が多い自治体では、被害を受けた一人ひとりにとってはとても大きな被害であっても、全体割合からの少なさで、見えにくくなってしまうことを痛感します。これは、どの災害でも言えることで、支援の偏りにもつながります。

札幌市や北広島市では、既存の公営住宅や民間借り上げ住宅などが応急仮設住宅として利用できたため、仮設住宅の建設はありませんでしたが、胆振3町ではプレハブ仮設住宅が建設されたり、農業を営む方々に対しては、自宅のある土地に設置できるトレーラーハウスやモバイルハウスが応急仮設住宅として利用されています。

なお、東日本大震災における「避難者数」の取り扱いは他の災害と異なります。

東日本大震災以外の災害では、体育館などの避難所に一時的に避難をしている方を「避難者」として発表していることから、避難所が閉鎖されるとともに避難者は「ゼロ」となります。そのため、北海道胆振東部地震においても、現在の避難者数は「ゼロ」で、仮設住宅などに一時的に暮らしている方々を「避難者」として発表することはありません。

(2020年3月7日現在)